投降
小島清文という人が書いた「投降」という本より。
大学生のときに召集され、海軍少尉として大和に乗り、後にフィリピン戦線で戦い、最後は投降。
捕虜の待遇を定めるジュネーブ条約を守り、十分な食事さえ与えるアメリカの国力に驚く。
昭和20年春、すでに勝敗は明らかなのに軍部が降伏せず、多くの兵士が無駄に死んでいくことに憤りを覚え、日本人に事実を知らせ終戦を早めるためのチラシ作りに協力する。
ハワイの収容所で捕虜として、アメリカの側から終戦を見た貴重な記録。
あとがきから一部抜粋。
「日本人は戦後随分変わったという。しかし、本当に変わったのだろうか。命令に忠実で、自己主張のできなかったかつての兵士たちと、今日のサラリーマンとどこが違うのであろうか。
戦争中、第一線の兵士たちを死地に追い込んだ指導者をどうすることもできなかった国民が、今日はそれを自由に変え、本当に国民のための指導者にしているのだろうか。私たち日本人は、かつて一握りの指導者の自己保身や思い上がりから筆舌に尽くしがたい大きな犠牲を払った」
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