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2020年4月28日 (火)

渋谷健司氏の論考(2)

 筆者は以前から、検査を絞るクラスター対策で捕捉できない無症状や軽症の感染者による市中感染、そして、その結果として生じる院内感染に警鐘を鳴らしていた。ここ最近の度重なる院内感染による病院の閉鎖や機能停止、救急車たらい回しのニュースを辛い思いをしながら見ていたが、4月21日に発表された慶應大学病院からの報告は衝撃的だった。
 無症状の入院患者の約6%がコロナに感染していたというのだ。もちろんサンプル数が少なく、入院患者のデータであるから、この値をそのまま一般人口に当てはめることは適切ではない。このデータを市中感染の状況の推計のうえで、どう解釈するかは慎重な姿勢が必要だ。例えば、都市部の病院通院者は一般人口よりも感染の確率が高いと考えられるため、6%は過大評価であろう。ただ、通常使われる分析手法を用いて、いわゆる信頼区間や検査の精度に鑑み、過大評価しないように低めの値を見積もり約1~2%が無症状感染者との前提をおくと、既に東京では数十万人の無症状感染者がいるとの推計結果を導き出すことも可能となる。
 より正確な感染率を調べるためには、大規模なPCR検査あるいは抗体検査による調査が必要だが、多くの医療機関は全くの無防備で、いつ何時、院内感染するか分からないのが現状だ。医療従事者は感染のリスクに常にさらされ続けている。これは、大病院だけではなくかかりつけ医、介護職などもそうだ。

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