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2020年10月 7日 (水)

学問の自由(4)

 日本学術会議委員の任命について、2018年に政府内で作成されていた内部文書が明らかにされた。
憲法72条「首相は行政各部を指揮監督する」、15条「公務員の選定、罷免は国民固有の権利」であり、首相は国会に責任を負っているとして、「首相に推薦通りに任命すべき義務があるとまでは言えない」とされているとのこと。
 ことさらに憲法まで持ち出し、「義務」があるかないかという議論にすり替えようとしている。
 憲法を引き合いに出すまでもなく、首相が行政を監督するのは当たり前。そして、いかにも官僚らしい表現であるが、「義務がない」とはっきり言わず、「義務があるとまでは言えない」とさらに極論にしておいてそれだけを否定する。さすがに「義務がない」といえば反論される恐れがあり、わざと極端な場合にすり替えて否定している。責任逃れの上手な役人のよくヤル手である。
 今問われているのは、そんな極端な場合ではない。通常は、推薦に基づいてそのまま任命すべきというのが、法律の合理的解釈であることは疑いがない。仮に首相として任命できない特別の理由があるというのであれば、その理由を明らかにする必要があることは言うまでもない。
 繰り返すが、政治的意図を持って恣意的に任命拒否すれば、それは紛れもなく違法行為である。

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