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2013年12月17日 (火)

愛宕山裁判一審判決

 11月27日、広島地裁で、愛宕山裁判の判決が出された。
 愛宕山開発事業認可の取消の取消を求める部分は、原告適格なしとして却下。国家賠償請求は棄却であった。
 判決の論拠は、要約すると次のようになる。
「国による事業認可の取消処分は、その後の事情変化により法律関係を消滅させる、行政行為の撤回に当たる。
 前提要件となる都市計画がすでに変更されているので、不適法となった事業認可を撤回する公益上の必要性があった。」
 この判断には、大いに疑問がある。
 まず、事業を中止する法的根拠がないので、行政行為の撤回という一般的な法理を持ち出しているが、それはあくまで例外的な措置であり、判決も言うようによほどの公益上の必要性がなければならない。
 判決は、その公益上の必要性を、単に都市計画が変更されているからという理由に求めているが、それではあまりにも形式的に過ぎず、その都市計画が変更された場合の影響などについて実質的に考慮した上で、公益上の必要性を判断すべきである。
 そこまで踏み込めば、米軍住宅への転用を目的とした事業の中止であることは明らかであり、そうであるとすれば、都市計画法等の趣旨に大きく反し住民に大きな被害を与える恐れがあり、「撤回」の論拠になり得ないことは明らか。

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