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2010年7月31日 (土)

普天間爆音訴訟判決

 普天間爆音訴訟に関して福岡高裁(那覇支部)の判決が出された。
 騒音被害については、従来通りその違法性が認定され、国の防止措置も不十分だとして、損害賠償責任が認められた。
 しかし、住民の強い願いである「飛行差し止め」については、これも従来通あっさり否定されてしまった。その理由は、次の通り。
「国は米軍による普天間飛行場の活動を制限できない。原告らの請求は国の支配の及ばない第三者の行為の差し止めであり、棄却を免れない。安保条約を廃棄したり、提供施設の返還要求をするか否かは、わが国の安全保障全般に直接影響し、国の存立の基礎に極めて重大な関係を持つ事柄。司法機関が差し止め命令を発することはできない。」
 これまでも繰り返されてきた理由であるが、市民感覚からはかなりずれている。
 飛行時間や飛行コースなどに関しして一応の取り決めがあるように言われているが、それも「軍の運用の都合」という抽象的な理由で簡単に反古にされる。突然深夜に飛行機が連続して離陸し寝静まったまちに轟音をとどろかす。抗議すると「運用の都合」と言うだけ、防衛省に改善を求めてもなしのつぶて。事実上アメリカ軍の行動の自由が保障されており、日本側は口を出せない状況にあるようだ。
 領土・領空を外国に自由に利用させる、その結果、国民の生活が脅かされる。たとえそれが条約上の取り決めであろうと、主権国家として、法治国家として許されることなのであろうか。
 どのような安全保障政策をとるかは、もちろん政治の問題であり、司法が関与すべきことではない。しかし、国民の基本的人権を憲法と法律に基づき守ることは、司法の一番大切な役割ではないか。爆音による被害が違法であることはすでに定着した判断であり、その状態が放置されているという状況を考えれば、司法として国民の権利を救済するために、もう一歩前に踏み出すべきである。
 

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コメント

正にその通り

投稿: ピース | 2010年8月 1日 (日) 19時01分

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