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2010年5月31日 (月)

普天間問題の顛末

 日米共同声明の内容を拾ってみると、やたらと「再確認(reconfirmed,reaffirmed)」という字句が目立つ。
 まず、日米同盟の重要性につき再確認し、さらに北朝鮮情勢にふれ日米同盟の意義が再確認されている。
 次に、アメリカが日本を守る決意を再確認し、日本は地域の安定に積極的な役割を果たす決意を再確認している。
 また、米軍の堅固な前方のプレゼンスが,必要な抑止力と能力を提供することを認識したとされている。
 そして、今回の共同発表により補完された「再編の実施のための日米ロードマップ」を着実に実施する決意が確認されている。
 さらに具体的には、1800mの長さの滑走路(runway portion(s))を持つ代替施設をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置する意図が確認されている。
 海兵隊約 8000人の沖縄からグアムへの移転は,代替施設の完成に向けての具体的な進展にかかっていることが再確認された。
 アメリカは、政権交代後も現行計画が最善であると言い続けており、結局その通りになってしまったようである。さらに、その前提になる安全保障の理念やアメリカ軍のあり方についても、十分な議論がなされないままに再確認が行われたことになる。

 圧倒的な民意を受けて新政権が成立し、マニフェストに掲げたように、新たな日米関係を作り、米軍再編を見直す絶好の機会であったにも拘わらず、アメリカとの間で実質的な議論は何もなされなかった。この半年以上は、県内外の様々な案を政治が提起し、それを官僚たちが潰していく、官僚に政治が言いくるめられていく過程であったようだ。
 そして、肝腎な地元には何も具体的な説明や協議が行われないままに、日米合意、政府方針決定へと進んでしまった。
 順序が全く逆である。政治は民意の実現を図ることが目的である。官僚の意思の実現を図ることではない。外交・防衛もこの原則は変わらない。まず、住民の意思を十分に把握し、国外・県外移設という大きな方向性を決定し、そこからアメリカと交渉を始めるべきであった。今回の顛末を見ていると、政治主導は名ばかりで、依然として官僚の力が強いことがわかる。
 鳩山さんの責任論が噴出しているが、彼だけの責任であろうか。
 草の根第1農園での農作業

0530nouen

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コメント

確かに彼のみの責任ではないと思います。私は今回の事に一抹の不安を、『新たな日米関係』とは言葉だけになった事、地元の声を無視し、米政府の顔色を気にし過ぎている事に感じました。が、やはりここが争点なのだと改めて思いました。

抑止力とは何か!
中国の恐怖をどこに見ているのか!

中国経済が急速に発達して、出来るなら日本も軍隊を持って中国と対等な立場に立ちたいと言う思惑は飛躍し過ぎるでしょうか!

そこに住む地元の声を無視し続ける政府。政権交代しても変わらないなら、そこには見えない何かが必ず有ると思います。それにより、野党時代の思いとは裏腹に迷走しているのではないでしょうか!

ならば私達いっかいの市民は、逆に今の日本には何が必要かをもっともっと考え、議論をし、この迷走を止めなければと強く思います

投稿: ピース | 2010年6月 1日 (火) 06時58分

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