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2009年12月15日 (火)

普天間基地移設問題の再検討

 鳩山政権は、与党3党の党首による基本政策閣僚委員会において普天間基地移設問題について一定の期間をかけて再検討することを決定した。

 アメリカの強い圧力を受けて一時は現行計画で年内決着を目指すという動きが強まっていたので、新しい政権の基本方針である県外・国外移設などへの修正も含めて議論することは大いに評価できる。

「アメリカは理解してくれるのであろうか・・・」などというマスコミの論調が多いが、先方の顔色ばかり窺うのではなく、まず我々が自立した明確な意思を持つことが先である。そこから本当の意味での信頼関係が生まれ新しい日米関係を築くことができるはずである。

 ただ残念なのは、依然として、政府の具体的な考え方が何も示されていないことである。移設先の特定はできないにしても、県内移設を拒否する県民の意思は明確であり、沖縄の抜本的負担軽減を図るため、それ以外の選択肢を真剣に検討するという趣旨の基本的方針を早急に明確にすべきである。見直しを要求する日本側に具体的な方針がなければ、いつまで経ってもアメリカ側との実質的な協議が始まらず、結局時間切れで押し切られてしまうことは目に見えている。

 これまで10年以上にわたって普天間の移設が進まなかった大きな原因の一つは、現在に至るまでの様々な計画案がすべて二国間で頭越しに決められ、沖縄県民の意思が無視されてきたことである。県民の理解が得られない計画をいくら作っても実現できるものではない。政権交代を機に、発想の転換をし、見直し案の検討・協議の段階から、ある程度情報を公開し、地元住民の代表を参画させる仕組みを作るべきである。政治・外交の基盤となる民意を尊重することなくして、暗礁に乗り上げている米軍再編問題を解決する道なし。

 米軍再編はパッケージ、全体で一つのものであるとされてきた。沖縄を中心にして岩国問題についても、根本的な再検討が行われることを期待したい。

 そして、時間をかけて見直しが行われるとすれば、関連する予算の執行などは当面見合わせるべきである。岩国関連で言えば、基地内の再編関連施設の整備、完全な取引条件になっている民間空港の予算などは、当面凍結すべきである。

愛宕山を米軍住宅用地として売却するとされてきたが、これも全く見込みが立たない状況になってきている。このまま何の計画もなく広大な用地を放置し、毎日約100万円、年間3億円余りの利子を払い続けることは許されない。事態の変化に対応して速やかに新しい処理方法を検討すべきである。このまま、情勢を傍観し無為に時を過ごせば、県と岩国市の責任は重大である。

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