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2009年6月30日 (火)

アメリカの本音

 空母艦載機部隊の岩国移駐案は、今回の米軍再編の中でかなり異質な問題である。
 全体的には、米軍基地の再編成によりその機能強化を狙っており、アメリカの主導で行われているものである。
 しかし、岩国問題は、防衛省(中でもすでに逮捕されている守屋前次官)の意向が強く働いている。原子力空母が横須賀を母港とすることは変わらず、その艦載機部隊を遠く岩国へ持ってくれば運用の効率が悪くなることは目に見えており、軍事的には大きなマイナスになると考えられる。ただ一つ条件として要求していたのが、硫黄島に代わるNLPなどの新しい訓練施設の建設であったが、この条件が実現されないとなると、アメリカ側にとって岩国に移駐するメリットは何もなくなる。
 米軍再編の最終報告に盛り込まれた一応の期限(2009年7月)を前にして、新基地の建設場所の目処が立たないことが明らかになり、アメリカ側が強い不満を抱いていると報道された。十分にうなづけるところである。
 今後も、NLP基地の候補地が簡単に見つかるはずもなく、そうなれば、アメリカにとっては2つの選択肢が考えられる。

 条件が満たされるまで岩国への移駐を延期すること。
 或いは、岩国基地でのNLPの実施を要求すること。

 そして後者の場合には、国の常套手段であるが、日米間で密約が結ばれる恐れがある。
 従って、空母艦載機部隊の移駐を認めることは、NLPをも引き受けることにつながる。このことを肝に命ずるべきである。

 沖縄も含めて米軍再編が揺れている。

 新港での市民集会

0630sinminato

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コメント

質問です。
1.「防衛省(中でもすでに逮捕されている守屋前次官)の意向」の背景として、何があるのですか?


2.「原子力空母が横須賀を母港とすることは変わらず」の根拠は?
  他の、岩国から遠く無い港を母港化する可能性はないのですか?

投稿: kikenjio | 2009年7月 1日 (水) 17時11分

あのものすごい夜間の激しい訓練が、岩国に来るかもしれない! と聞いて、どうしてもコメントを書きたくなりました。
NLP(夜間の着艦訓練)の場所が、岩国の近くに見つからなければ、また交付金をあげるから、補助金も増やすから・・と国から言われて、NLPの受け入れを
断れる市長ではないでしょう?
また、子供の医療費をただにします、保育料もただにします・・と言ってごまかしながら、NLPを受け入れることになるのでしょう。
ひょっとしたらもう”水面下”で、県知事と市長、国とで合意ができているかもしれません。 あの内部資料のように。
ひどい話ですね。

投稿: エグ | 2009年7月 1日 (水) 20時55分

質問についてお答えします。
1.基地の沖合移設を利用し、米軍再編にも無理やり連動させ、長年の懸案であった厚木の負担を岩国に転嫁しようとする守屋前次官の強い意向があったと思われます。
2.母港となるほどの機能を備えた適当な港がないと思いますが、岩国に寄港する可能性はあります。

投稿: 井原勝介 | 2009年7月 1日 (水) 23時55分

回答ありがとうございました。
1.厚木から岩国というのは、「中央から地方への押しつけ」というスタンスですね。
2.港の機能は、不勉強なので全くわからないですが、単純に考えて瀬戸内海は不向きでは?
 下関市民としては、日本海側、下関人工島などが軍港化することを単純に恐れています。

投稿: kikenjio | 2009年7月 2日 (木) 21時33分

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