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2009年2月18日 (水)

民間空港(2)

 それにしても、マスコミは騒ぎ過ぎである。官房長官の発表の要旨(3点)を冷静に見てみよう。
1.「民間航空施設の整備については、空母艦載機部隊移駐の負担を担う岩国市の要望への配慮であり、米軍再編とともに確実に実施することが必要である」
2.「関係省庁の役割分担に関しては、施設整備は国土交通省が主体となり、アメリカ側との調整は防衛省が主体となる」
3.民間航空施設の整備により民間航空の再開が可能となるが、その時期については、平成24年度を目標としている地元の要望にできる限り配慮する。

 第1は、米軍再編の受け入れが前提ですよと言っており、従来の姿勢を一歩も出るものではない。国は民間空港をやりたくないが、米軍再編のための重要なアメと考えており(昨年暴露された市の内部文書でも明らか)、最後まで有効に活用しようとする。
 第2の役割分担についても、民間航空の所管は国土交通省であり、当たり前のことが書いてあるだけ。運営主体をどこにするのか、施設整備の経費や維持管理費、赤字をどこが負担するのかといった重要な事項については何も決まっていない。
 第3の再開時期についても、地元の要望を引用しているだけで、国としては何も約束していない。
 さらに、この文章には「関係省庁申合せ」とあるだけで責任者の名前もない。

 妥協と責任逃れ、役人特有のわかりにくい文章であるが、要するに従来の国の姿勢から一歩も出るものではなく、ほとんどゼロ回答と言っていい。

「調整事項がたくさん残っている」とした知事の慎重なコメントもうなづける。一方「市民の悲願の実現」「米軍再編とは関係ない」とした市長のコメントが白々しく聞こえる。
 多くの市民が反対しており、一部の有力者の執念だけが一人歩きしている。このままでは、愛宕山の米軍住宅化も含めて基地の大幅な拡大というお土産に加えて、もう一つのお荷物をもらうことになる。

 内閣の要の役割を果たすべき官房長官が、貴重な時間を割いて首相官邸で、地元の個別問題に触れる。この深刻な経済危機の中で国民全体のためにやるべきことは他にあるのではないかと、違和感を感じる。政権交代、いや内閣の命運が尽きる前に強引に仕組まれたようであり、米軍再編や愛宕山に対する反対が根強い中、山口県や岩国市の焦りの現れではなかろうか。

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コメント

出すの出さんので自国の公共団体を揺さぶった金額と比較してみると、国民はなんか虚しくなります。

投稿: 間接納税者代表 | 2009年2月21日 (土) 16時50分

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